
国会に行こうとする人と国会に既にいる人々は何が自分に欠けているかを知らない。何を知ったからといってその人自身が利口になることはないのにあの国のあのことを知っているのは私と彼だけ、それが嬉しい。よく父や母が格別知りたがり屋の下世話になりがちの私に言った、「悦ちゃん、人のことをあれこれ詮索するな、」と。父も母も人のことを悪く言ったことのない人だった。私は父と母の言いつけを守っている内に人に立ち入らない人間になって行った。これは随分寂しいことだった。つづく

国会に行こうとする人と国会に既にいる人々は何が自分に欠けているかを知らない。何を知ったからといってその人自身が利口になることはないのにあの国のあのことを知っているのは私と彼だけ、それが嬉しい。よく父や母が格別知りたがり屋の下世話になりがちの私に言った、「悦ちゃん、人のことをあれこれ詮索するな、」と。父も母も人のことを悪く言ったことのない人だった。私は父と母の言いつけを守っている内に人に立ち入らない人間になって行った。これは随分寂しいことだった。つづく